子どもの様子を見ていて、「少し気になるかもしれない」と思うことはありませんか。
でも実際は、すぐに「ADHDかもしれない」と言い切れるものではなくて、「気にしすぎかも」「でもやっぱり少し気になる」と、親の気持ちは行ったり来たりしやすいものだと思います。
わが家もそうでした。最初からはっきり確信があったわけではなく、1歳半ごろから少しずつ違和感を持ち始め、迷いながら相談先を探していきました。
私はADHD/ASDと診断された5歳の子を育てている父親です。専門家ではありませんが、実際に悩んで、相談して、療育や受診につながってきた立場から、今回は「子どもの発達が気になったときに最初に何をしたか」を体験ベースでまとめます。
なお、落ち着きのなさや多動が気になり始めた方は、1本目の記事「ADHD幼児の多動はなぜ?落ち着きがない理由を父親の体験から解説」もあわせて読むと、つながりがわかりやすいと思います。
この記事でわかること
・1歳半ごろに感じた最初の違和感
・親として最初に誰に相談したか
・自治体の3歳児健診で相談してどうだったか
・最初にやってよかったこと
・今振り返って思う療育選びのこと

子どもがADHDかもしれないと思った最初のきっかけ
1歳半ごろに感じた「なんとなくの違和感」
最初に違和感を覚えたのは、1歳半ごろでした。外で手をつなぎたがらないことがあり、興味のあるものを見つけるとすぐに走っていってしまうこともありました。少し落ち着きがないようにも感じていました。
たとえば、公園や道を歩いているときに手をつないでも、気になるものを見つけるとすぐにそちらへ向かおうとすることがありました。親としては危なく感じる場面もあり、「ちょっと目が離せないな」と思うことが増えていったのを覚えています。
ただ、この時点では「発達特性かもしれない」と強く思っていたわけではありません。それ以外は当時の自分たちから見るとそこまで大きく気になる感じではなく、「少し活発な子なのかな」という受け止め方に近かったです。
今だから振り返って言えることですが、最初の違和感というのは、はっきりしたものではありませんでした。だからこそ、判断が難しかったのだと思います。
「気のせいかも」と思いながらも気になっていた
親としては、「小さいうちはこんなものかもしれない」と思いたい気持ちもありました。一方で、なんとなく心に引っかかる感じもありました。
この「少し気になるけれど、まだわからない」という時期は、かなり落ち着かないものです。強い確信がないぶん、相談するほどなのか迷いやすいからです。
でも今思うと、その段階で違和感を無視しなかったことはよかったと思っています。大げさに決めつける必要はないけれど、親が感じる小さな違和感は大事にしてよかったと感じています。
最初に誰と話したか
まず妻と話した
家の中で少し気になることがあると、「これはうちだけなのかな」と思うようになります。わが家ではまず、妻と「ちょっと活発すぎない?」と話していました。
夫婦で話すことで、「やっぱり少し気になるよね」と確認できる部分もあれば、「考えすぎかな」と迷う部分もありました。それでも、一人で抱え込まずに共有できたのは大きかったです。
親のどちらか一人だけが悩みを抱えていると、不安が大きくなりやすいと思います。まず身近な相手と話すだけでも、気持ちは少し整理しやすくなります。
保育園の先生の視点が参考になった
わが家では、保育園の先生にも様子を聞いていました。家庭の中だけで見ていると、どうしても基準がわからなくなりやすいからです。
保育園の先生は、同年代の子どもたちをたくさん見ています。だからこそ、「集団の中ではどう見えるか」という視点はとても参考になりました。
もちろん、先生に聞いたからといって、その場で何かが決まるわけではありません。ただ、家庭だけでは見えない面を知るきっかけにはなりました。親だけで考え続けるより、外での様子を聞けたことは意味があったと思います。
ちゃんと相談したのは自治体の3歳児健診
なぜ自治体を最初の相談先にしたのか
最初にきちんと相談したのは、自治体の3歳児健診でした。1歳半ごろから少し気になることはあったものの、どこに相談すればいいのかがよくわからなかったからです。
病院に行くべきなのか、もう少し様子を見るべきなのか、自分たちでは判断しきれませんでした。そういう中で、3歳児健診は自然な相談の入口になりました。
特別に大きな問題があるわけではなくても、「少し気になることがある」と話せる場があるのはありがたかったです。いきなり専門医に行くよりも、まず自治体の健診で相談できたのは、わが家にとって動き出しやすい方法でした。
なお、お住まいの地域の発達相談窓口については、厚生労働省の発達障害に関する情報ページからも確認できます。
健診は「大きな悩み」がなくても相談できる場
健診というと、何かはっきり困りごとがないと相談しづらいイメージがあるかもしれません。でも実際には、「少し気になる」という段階でも話してよかったと感じています。
自分たちだけで考えていると、「こんなことで相談していいのかな」と思ってしまいます。けれど、健診の場はそういう迷いも含めて相談しやすい場所でした。
今思うと、親だけで悩み続けず、そこで一度つながれたことが大きかったです。すぐに答えが出なくても、相談先につながること自体が次の一歩になりました。

最初にやってよかったこと・今だから思うこと
相談先を探したことはよかった
今振り返って最初にやってよかったと思うのは、「専門知識のある人に相談しよう」と思って相談先を探したことです。
当時は、発達のことも、ADHDのことも、療育のことも、ほとんど知りませんでした。だからこそ、自分たちだけで判断しようとしなかったのはよかったと思います。
親として毎日子どもを見ているからこそ、心配しすぎることもあるし、逆に「まだ大丈夫」と思い込んでしまうこともあります。その間を埋めてくれるのが、専門知識のある人への相談でした。
当時は正解がわからなかった
正直、当時は何が正解なのかまったくわかっていませんでした。どこに相談するのがいいのか、何を基準に選べばいいのかも、手探りの状態でした。
だから今になって「もっとこうすればよかった」と思うことはありますが、その時点で完璧な選択をするのは難しかったとも思います。
子どもの発達のことは、最初から迷いなく進めるほうが少ないはずです。わが家も「これでいいのかな」と思いながら、一つずつ進んでいきました。
民間療育ももっと早く検討してよかった
最初は区の療育に通っていました。当時の自分たちにとっては、まずつながれた場所としてありがたかったですし、その時点ではそれが精一杯でもありました。
ただ、今振り返ると、民間療育ももう少し早めに検討してよかったかもしれないと感じています。理由は、融通のきき方や選択肢の広さという点で、合う家庭もあるからです。
もちろん、これは今だから思うことです。当時は制度もよくわからず、何を基準に選べばいいのかも見えていませんでした。だから、区の療育を選んだことが間違いだったとは思っていません。
大事なのは、そのときの自分たちなりに動いたことだったと思います。
就学前が近づいてくると、「相談や療育だけでなく、家でできる準備は何があるんだろう」と考えるようにもなりました。
我が家が就学準備として家庭学習をどう考えたかは、こちらにまとめています。
→ ADHD/ASDの子どもの就学準備——家庭学習、何から始める?
親が意識したいこと
子どもの発達が気になったとき、最初から正解を見つけようとすると、かえって苦しくなりやすいと思います。わが家も、「もっと早く動くべきだったかな」「別の選択肢もあったかな」と何度も考えました。
でも今思うのは、完璧な答えよりも、まず相談できる場所につながることのほうが大事だったということです。
少し気になる段階でも、妻や夫と話す、保育園の先生に聞く、健診で相談する。そうやって小さく動くだけでも十分意味があります。
ひとりで抱え込まず、わからないことを知っている人に聞く。それが最初の一歩として大切だったと感じています。
よくある疑問
まだ小さいのに相談してもいいの?
いいと思います。わが家も最初は「この程度で相談していいのかな」と迷いました。でも、はっきり困りごとになってからでないと相談できないわけではありません。少し気になる段階だからこそ、相談して整理できることもあります。
親の気にしすぎではないか不安です
その気持ちはとても自然だと思います。実際、わが家も何度もそう思いました。ただ、気にしすぎかどうかを親だけで判断するのは難しいこともあります。だからこそ、外の視点を借りる意味があります。
相談したらすぐ診断になるの?
必ずそうなるわけではありません。まずは様子を聞かれたり、必要に応じて次の相談先につながったりすることもあります。いきなり何かが決まるというより、整理しながら進むイメージのほうが近いです。
まとめ
子どもの発達が気になり始めたとき、すぐに正解はわかりません。わが家も、1歳半ごろの小さな違和感から始まり、妻や保育園の先生と話し、3歳児健診で相談しながら、少しずつ次の行動につなげていきました。
今振り返って思うのは、最初に大切なのは完璧な判断ではなく、ひとりで抱え込まず相談先を探すことだったということです。
もし今、「少し気になるかも」と感じているなら、その感覚を無理に打ち消さず、まずは相談できる場所を探してみてください。それが、親子にとって大事な第一歩になることもあると思います。
次の記事では、実際にADHD/ASDの診断や療育につながるまでの流れを、病院選びや検査、親の気持ちも含めて体験ベースでまとめます。


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