園や療育先に子どもの特徴を伝える共有シートの作り方

パパあざらしが園や療育先に伝える子どもの特徴を共有シートにまとめている水彩風イラスト 診断・相談・療育

園や療育先に子どもの特徴を伝えるとき、口頭だけだと伝え忘れてしまうことがあります。

うちの場合も、保育園との面談や療育先の先生とのやり取り、就学相談や学校関係のことを考える中で、「子どもの特徴を短く整理しておくものがあるといいな」と感じるようになりました。

ただし、何でもかんでも全部まとめて渡せばいい、というものでもないと思っています。

保育園や幼稚園、療育先に渡す資料が細かすぎると、相手に「全部これを把握して対応してほしい」という圧力のように見えてしまうかもしれません。

だから、共有シートはあくまで「子どもを理解してもらうための要点メモ」として作るのがよさそうだと感じています。

この記事では、ADHD/ASDと診断された子どもを育てる父親として、園や療育先に子どもの特徴を伝える共有シートの作り方を、わが家の体験をもとにまとめます。

この記事でわかること

  • 園や療育先に共有シートを渡すときの考え方
  • 共有シートに入れたい項目
  • 書きすぎない方がよい理由
  • 子どもの困りごとだけでなく、得意なことも伝える大切さ

口頭だけだと、子どもの特徴を伝えきれないことがある

子どもの特徴を園や療育先に伝える場面は、意外と何度もあります。

保育園との面談、療育先の先生とのやり取り、就学相談、将来的には学校との共有など、子どものことを説明する機会は少しずつ増えていきます。

うちの場合も、保育園との面談で子どもの様子を話したり、療育先の先生に家庭での様子を伝えたりする場面がありました。

そのときに感じたのは、口頭だけだと、どうしても伝え忘れが出るということです。

面談の場では親も少し緊張しますし、その場の流れで話していると、あとから「そういえば、あれも伝えればよかった」と思うことがあります。

特に、子どもの困りごとや苦手な場面は、日常の中では当たり前になってしまい、いざ説明しようとすると整理しにくいです。

だから、園や療育先に伝えたいことを1枚にまとめておくと、話しやすくなると感じています。

共有シートは「お願いリスト」ではなく、理解してもらうためのメモ

共有シートを作るときに気をつけたいのは、相手に負担をかける資料になりすぎないことです。

たとえば、子どもの苦手なことや困りごとを細かく全部書くと、読む側からすると「全部この通りに対応してください」と受け取られてしまうかもしれません。

もちろん、命や安全に関わること、強く配慮が必要なことはきちんと伝えた方がいいです。

ただ、保育園や幼稚園、療育先の先生も、たくさんの子どもを見ています。そこに細かすぎる資料を渡すと、かえって読みにくくなることもあると思います。

だから私は、共有シートは「お願いリスト」ではなく、「子どもを理解してもらうための要点メモ」として作るのがよいと感じています。

目的は、相手を責めることでも、細かく指示することでもありません。

子どもの得意なこと、苦手なこと、困りやすい場面、落ち着きやすい関わり方を、できるだけ短く伝えるためのものです。

共有シートは、家庭用メモと提出用を分ける

共有シートを作るなら、家庭用メモと提出用は分けた方がいいと思っています。

家庭用メモには、親が気づいたことや、夫婦で話し合ったこと、検査結果や療育の記録など、かなり細かい情報を書くことがあります。

でも、そのすべてを園や療育先に渡す必要はありません。

診断名、検査結果、家庭内での話し合い、親の不安などは、共有する相手や場面によって慎重に扱った方がよい情報です。

相手に渡す資料は、必要な情報だけを抜き出して、短くまとめる方が読みやすいと思います。

イメージとしては、次のような分け方です。

  • 家庭用メモ:親が詳しく記録するためのもの
  • 共有用シート:先生や支援者に伝えたい要点だけをまとめるもの
  • 詳細版:提出先から必要と言われた場合に補足するもの

最初から全部を網羅した資料を渡すのではなく、まずは1枚で要点を伝える。

必要があれば、あとから詳しい情報を補足する。

このくらいの距離感が、園や療育先にも受け取ってもらいやすいのではないかと感じています。

共有シートに入れたい項目

共有シートに入れる内容は、できるだけシンプルでよいと思います。

うちなら、まずは次の4つを中心に整理したいです。

得意なこと・好きなこと

共有シートというと、困りごとや苦手なことばかり書きたくなるかもしれません。

でも、子どもの得意なことや好きなことも、かなり大事です。

たとえば、好きな遊び、興味を持ちやすいこと、集中しやすい活動、安心しやすい関わり方などです。

得意なことを伝えておくと、先生や支援者が子どもに関わるときの入口になります。

「この子はこれが好きなんだな」

「こういう活動だと入りやすいんだな」

と知ってもらえるだけでも、関わり方が少し変わるかもしれません。

苦手なこと・負担になりやすいこと

苦手なことも、短く整理しておくと伝わりやすいです。

ただし、ここも書きすぎない方がよいと思います。

たとえば、

  • 大きな音が苦手
  • 急な予定変更が苦手
  • 長く待つことが苦手
  • 切り替えに時間がかかる
  • 初めての場所で不安になりやすい

このように、相手が見てすぐ分かる形にするのがよさそうです。

「なぜ苦手なのか」を長く説明するより、まずはどんな場面で負担になりやすいかを伝える方が使いやすいと思います。

困りやすい場面

園や療育先に伝えるなら、困りやすい場面も大事です。

うちの場合は、外出時や安全面の注意については、特に伝えたい内容の一つです。

たとえば、興味のあるものに向かって急に動き出しそうになる、手をつなぎたがらない、周りの状況よりも目の前のものに意識が向きやすい、というような場面です。

これは、相手を不安にさせるためではなく、安全に関わる可能性があるからこそ、必要な範囲で共有したいと感じています。

外出時の困りごとについては、こちらの記事でも書いています。

子どもが外で急に走り出しそうになったときの体験はこちら

落ち着きやすい声かけ・避けたい声かけ

子どもによって、伝わりやすい声かけや、逆にうまくいきにくい声かけがあります。

うちでも、「強く言えば伝わる」というものではないと感じる場面があります。

共有シートには、落ち着きやすい声かけや、避けたい声かけも少し書いておくとよいと思います。

たとえば、

  • 短い言葉で伝えると入りやすい
  • 先に見通しを伝えると落ち着きやすい
  • 急に止められると切り替えにくい
  • 大きな声で注意されると固まりやすい

こういう情報は、先生や支援者にとっても参考になるかもしれません。

もちろん、すべての場面でその通りにしてもらえるわけではありません。

それでも、「この子にはこういう伝え方が入りやすいかもしれない」と知ってもらえるだけで、少し安心できます。

詳細版は、必要と言われたときでいい

共有シートを作っていると、あれもこれも書きたくなります。

食事、睡眠、トイレ、感覚過敏、こだわり、集団生活、友だち関係、療育での様子など、書こうと思えばいくらでも書けます。

でも、最初に渡す共有シートに全部を入れると、かなり重くなります。

特に保育園や幼稚園の場合、全部を細かく書くことで、「全部網羅して対応してください」という圧力のように見えてしまう可能性もあります。

だから、基本は1枚で要点だけ。

詳細版は、提出先から必要と言われたときや、相談の中で詳しく伝えた方がよいと感じたときに使うくらいでよいと思います。

最初から完璧な資料を渡すより、相手が読みやすく、必要なことが伝わる量にすることが大事だと感じています。

共有シートの書き方のコツ

共有シートを書くときは、できるだけ短く、具体的に書くのがよいと思います。

たとえば、次のような書き方です。

  • 「切り替えが苦手」だけでなく、「遊びを急に終える場面で切り替えに時間がかかる」
  • 「音が苦手」だけでなく、「大きな音や急な音で不安そうになることがある」
  • 「声かけが入りにくい」だけでなく、「長い説明より、短い言葉の方が伝わりやすい」
  • 「外で危ない」だけでなく、「興味のあるものに向かって急に動き出すことがある」

ポイントは、相手が実際の場面をイメージしやすいことです。

ただし、長く書きすぎると読みにくくなります。

共有シートでは、細かい背景まで全部説明するより、まずは「どんな場面で」「どういう関わりがあるとよさそうか」が伝われば十分だと思います。

共有シートを渡すときの伝え方

共有シートを渡すときは、渡し方も大事だと思います。

いきなり「これを読んでください」と渡すより、ひと言添えた方が受け取ってもらいやすいかもしれません。

たとえば、

「家庭で気になっていることを、簡単にまとめてみました」

「全部対応してほしいという意味ではなく、子どもの特徴を知ってもらえたらと思って作りました」

「必要なところだけ見てもらえれば大丈夫です」

このくらいの言い方だと、重くなりすぎないと思います。

大事なのは、先生や支援者を責めるためではなく、子どもを理解してもらうために共有するという姿勢です。

その気持ちが伝わると、共有シートも使いやすくなると感じています。

うちの子サポートファイルにも共有用シートを入れました

このブログでは、相談前に使える「うちの子まとめシート 無料版」を公開しています。

また、もっと詳しく整理したい方向けに、PDF版+Word編集版の「うちの子サポートファイル」も作りました。

この中には、家庭で詳しく記録するページとは別に、園や療育先、学校に伝えるための共有用シートも入れています。

ただし、これも「必ず使ってください」というものではありません。

まずは家庭で情報を整理して、必要な部分だけを共有する。

そんな使い方がしやすいように作っています。

うちの子まとめシート・うちの子サポートファイルについてはこちら

よくある疑問

共有シートは園や療育先に必ず渡した方がいいですか?

必ず渡した方がいいとは思っていません。

ただ、口頭だけだと伝え忘れがある場合や、先生に子どもの特徴を短く伝えたい場合には、1枚のメモがあると話しやすくなると思います。

どこまで詳しく書けばいいですか?

最初は、1枚で要点だけにするのがよいと思います。

得意なこと、苦手なこと、困りやすい場面、落ち着きやすい声かけ、安全面で気をつけたいことなどを、短くまとめるくらいで十分だと感じています。

診断名や検査結果も書いた方がいいですか?

相手や場面によると思います。

園や療育先、学校にどこまで共有するかは慎重に考えたいところです。診断名や検査結果を共有する必要がある場面もあれば、まずは日常の特徴だけを伝える方がよい場面もあると思います。

まとめ:共有シートは、子どもを理解してもらうための1枚

園や療育先に子どもの特徴を伝えるとき、口頭だけでは伝えきれないことがあります。

うちの場合も、保育園との面談や療育先とのやり取り、就学相談や学校関係のことを考える中で、子どもの特徴を短く整理しておくものがあるといいなと感じるようになりました。

ただ、共有シートは何でも全部書けばよいものではないと思っています。

家庭用メモと提出用は分ける。

最初は1枚で要点だけにする。

困りごとだけでなく、得意なことも伝える。

先生や支援者を責めるためではなく、子どもを理解してもらうために作る。

そのくらいの距離感が、使いやすいのではないかと感じています。

完璧な資料でなくても、子どもの特徴を少し整理しておくだけで、面談や相談の場で話しやすくなるかもしれません。

この記事を書いた人
あざらし先輩

30代後半・会社員パパ。ADHD/ASD特性を持つ5歳の子と奮闘中。専門医への相談・知能検査・週3の療育通所など、診断から支援まで経験してきた「ちょっと先を歩く先輩」として、同じ悩みを持つ親にリアルな情報を届けます。

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