「早くして!」「何回言ったらわかるの!」「もう置いていくよ!」
子育ての中で、つい言ってしまう言葉はありませんか?
頭ではわかっていても、朝の忙しい時間や、子どもが言うことを聞いてくれないとき、どうしても感情的な声かけになってしまう。そして後から自己嫌悪になる——わが家もそんな毎日の繰り返しでした。
このツールは、親がつい言ってしまうNGフレーズを、子どもに伝わりやすいOKフレーズに変換する無料の声かけ変換ツールです。
10の場面・30のNGフレーズに対して、90の言い換え例を収録しています。すべて、ADHD/ASDの子どもを育てる中で実際に「こう言えばよかった」と感じた経験や、療育の先生からのアドバイス、発達支援の書籍で学んだことをもとにまとめました。
※ このツールは医療診断や専門的なアドバイスの代替ではありません。 お子さんの特性や状況に合わせて、参考としてご活用ください。回答データやお気に入りデータはお使いのブラウザ内だけで処理され、外部に送信されることはありません。
このツールを作った背景
なぜ、このツールを作ったのか
はじめまして、「あざらし先輩」です。30代後半の会社員で、ADHD/ASDと診断された子どもの父親です。
子どもの癇癪に悩んでいたとき、あるとき気づいたことがありました。癇癪のきっかけを作っていたのは、実は自分の声かけだったかもしれない、ということです。
「早くして」と急がせたり、「なんで叩くの!」と事情を聞かずに怒ったり。あとから振り返ると、もう少し言い方を変えていれば、癇癪にならなかったのではと思う場面がいくつもありました。
でも、「じゃあ具体的にどう言えばいいの?」がわからない。ネットで「声かけ 変換」と検索すると一覧表は出てきますが、場面で探せなかったり、理由の説明がなかったりして、実際に使いこなすのが難しいと感じていました。
このツールは、そんな過去の自分のような保護者の方に向けて作りました。
- 場面から選べる——朝の支度、食事中、癇癪、きょうだいトラブルなど10場面
- なぜその言い換えが有効かがわかる——すべての言い換えに理由を添付
- お気に入りに保存できる——「今日はこれを意識しよう」と1つだけ選べる
毎回完璧に言い換えられなくても大丈夫です。10回のうち2〜3回でも意識できたら十分。そんな気持ちで使ってもらえたらうれしいです。
声かけの背景にある癇癪への気づきについては、「ADHD子どもの癇癪、原因は親の可能性も?」の記事に詳しく書いています。
収録している10の場面
このツールでは、以下の10場面を収録しています。
🕐 朝の支度——「早くして」「何回言ったら」「置いていくよ」
🍚 食事中——「早く食べて」「ちゃんと座って」「好き嫌いしないで」
👦👶 きょうだいトラブル——「お兄ちゃんでしょ」「なんで叩くの」「仲良くしなさい」
😢 癇癪が起きたとき——「泣きやみなさい」「そんなことで泣かない」「勝手にしなさい」
🏠 帰りたくない——「もう帰るよ」「置いていくよ」「わがまま言わないで」
🛁 お風呂・歯磨き——「早くお風呂」「虫歯になるよ」「もう寝る時間」
🧹 片づけ——「片づけなさい」「だらしない」「捨てるよ」
📺 切り替え——「テレビ消すよ」「ゲームやめなさい」「取り上げるよ」
😥 失敗したとき——「そのくらいできるでしょ」「泣いてもできない」「簡単なこと」
🏪 公共の場——「静かにしなさい」「走らないで」「恥ずかしいからやめて」
各場面に3つのNGフレーズ、それぞれに3つの言い換え例を収録しています。
声かけ変換の5つのパターン
90の言い換えに共通するパターンは、大きく5つに分けられます。
①見通しを伝える
「あと3回やったら終わり」「長い針が6になったら出発」のように、終わりを見える形にする。ADHD/ASDの子どもは「いつ終わるかわからない」状態が特に苦手です。
②選択肢を与える
「くつ下とシャツ、どっちから?」のように、小さな選択権を渡す。「やらされている」感が減り、自分から動きやすくなります。
③気持ちを受け止める
「嫌だったんだね」「悔しかったんだね」と、行動の前にまず感情を認める。行動は否定しても、気持ちは否定しない。
④具体的に伝える
「ちゃんとして」ではなく「おしりをイスにぺったん」。抽象的な言葉は、発達特性のある子には伝わりにくいことがあります。
⑤肯定形で伝える
「走らないで」ではなく「歩こうね」。脳は否定形の処理が苦手で、「走るな」と聞くとかえって「走る」をイメージしてしまうことがあります。
使い方のコツ
毎日全部を意識する必要はありません。
おすすめの使い方は、朝の支度前にツールを開いて、「今日はこの1つだけ意識してみよう」と決めること。お気に入り機能を使えば、よく使う言い換えだけをまとめておけます。
うまくいかない日もあります。感情的になってしまう日もあります。でも、「次はこう言ってみよう」と思えるだけで、少しずつ変わっていけると信じています。
発達障害に関する正確な情報は、国立障害者リハビリテーションセンター(発達障害情報・支援センター)でも確認できます。
「もしかしてADHDかも?」と気になる方は、ADHDセルフチェックツール(無料)も参考にしてみてください。
声かけの工夫と、家庭での学びの環境づくり
声かけを変えることで、子どもとの関わり方は少しずつ変わります。家庭での学びの環境も整えたいと考えている方は、以下の記事もあわせて読んでみてください。
▶ ADHD/ASDの子どもの就学準備——家庭学習、何から始める?
まとめ
「早くして!」「何回言ったらわかるの!」——そう言ってしまった日の夜、布団の中で「また言っちゃったな」と反省する。わが家も、その繰り返しでした。
でも、少しだけ言い方を変えてみると、子どもの反応が変わることがありました。「選ばせる」「見通しを伝える」「まず気持ちを受け止める」——どれも特別なテクニックではなく、ちょっとした意識の切り替えです。
このツールが、同じように悩んでいる方にとって「今日はこの1つを試してみよう」と思えるきっかけになればうれしいです。