息子が車道に走り出しそうになった瞬間、私は怒鳴っていました。
本気で怖かったんです。でも口から出てきたのは「なんでそんなことするんだ!」という怒りでした。息子は泣いていて、私は自己嫌悪に陥っていて——帰り道、ずっと心がザラザラしていました。
その日から「自分はちゃんと冷静でいなければ」と思い、しばらく経って心療内科に行きました。この記事は、その話です。
30代後半の会社員パパ、あざらし先輩です🦭 ADHD/ASDの特性がある年長息子(5歳)を育てています。育てる中で感じてきた「親の怒り」について、正直に書き残しておきます。
この記事でわかること
- 発達特性のある子を育てる中で親が怒りやすくなることがある理由
- 怒りに気づいた転換点のエピソード
- 心療内科を受診した経緯と、受診のハードルについて
- 処方された薬で少し変わったこと
- 今、子供と向き合えていると感じていること
発達特性のある子を育てると、親が怒りやすくなることがある
息子はテンションが上がると止まらなくなります。言葉が届かない、動きが読めない、制止が効かない——そういう状態が続くと、こちらの感情も少しずつ積み上がっていきます。
息子に悪気はありません。それは頭では分かっています。ADHD的な特性として、衝動のコントロールが難しい。子供の側に非があるわけではない。
でも、それが分かっていても感情は別の話です。「また始まった」という疲弊感が積み重なると、ちょっとしたことで声が大きくなる。怒鳴る気はなかったのに、気づいたら怒鳴っていた——そういう瞬間が出てきていました。
転換点:車道に走り出しそうになったあの日
ある日、外出先で息子が車道に走り出しそうになりました。とっさに制止したのですが、その後に出てきたのは「本当に怖かった」という安堵ではなく、「なんでそんなことするんだ」という怒りでした。
息子は泣きました。
帰り道、ずっと考えていました。怖かったのは事実です。でも泣いている息子を見て、「自分は今、ちゃんと親として接せられているのか」という問いが頭から離れませんでした。
その日から「常に冷静でいなければ」ではなく、「冷静でいられない自分に、ちゃんと向き合わなければ」と思い始めました。
心療内科に行こうと思った理由:「子供のためですからね」
心療内科への受診を決めたとき、行きづらさはありませんでした。
「自分のメンタルの話を誰かに相談するのは恥ずかしい」という感覚が正直なかった。理由はシンプルで、子供のために行く、という感覚だったからです。
自分が怒りをコントロールできなければ、息子に影響が出る。それは親として避けたい。だから行く——それだけでした。
何科に行けばいいか分からない方も多いと思いますが、「怒りっぽくなった」「感情のコントロールが難しい」という訴えは心療内科で対応してもらえます。
処方された薬で、少し落ち着いた
受診後、漢方薬を含む処方をしてもらいました。薬の具体的な名前をここに書くのは控えますが(処方は個人の状態によって異なるため、必ず医師に相談してください)、飲み始めてから少し落ち着いたと感じています。
「怒らなくなった」ではありません。「怒りが来たときに、少し間が生まれるようになった」という感覚に近いです。その間に「今ここで怒鳴るべきか」を考えられるようになった、というイメージです。
薬が全員に効くわけではないし、これが唯一の答えでもありません。ただ、「自分の状態に向き合って、専門家に相談する」という行動自体が、私には大きな変化でした。
うまくいったこと
① 「自分を責める」から「自分に向き合う」に切り替えられたこと
怒鳴った後に「最悪の親だ」と自己嫌悪に陥るのをやめました。代わりに「なぜそうなったか」「次どうするか」を考えるようにしました。責めても何も変わらない。向き合う方が建設的です。
② 受診のハードルを下げて考えられたこと
「心療内科に行く=重篤なメンタル疾患」ではありません。風邪をひいたら内科に行くように、感情のコントロールが難しくなったら心療内科に行く——そのくらいフラットに考えていいと思っています。
うまくいかなかったこと
気づくのが少し遅かった
車道のエピソードが転換点でしたが、そこまで放置していた期間があります。「疲れているだけ」「そのうち落ち着く」と思いながら、じわじわと積み上がっていた感情に気づくのが遅れました。もう少し早い段階で「これはちゃんと向き合うべきだ」と動けていたら、と思います。
今の考え方:親が整うことが、子供への最大のサポート
今は、自分と向き合いながら息子と接することができています。完璧に冷静でいられる日ばかりではありません。でも以前より「自分の状態」を意識できるようになりました。
発達特性のある子を育てる上で、子供への支援や療育の情報を集めることに一生懸命になりがちです。でも、親自身の状態も同じくらい大切だと、今は確信しています。
親が整っていることが、子供に安心感を与える一番の土台だと思っています。
子供の発達特性について客観的に把握したい方は、ADHDセルフチェックやASDセルフチェック(いずれも無料)も参考にしてみてください。
発達特性の子を持つ親の支援に関しては、国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センターにも情報がまとまっています。
FAQ
Q1. 子育てで怒りっぽくなったとき、何科に行けばいい?
心療内科が一つの選択肢です。「感情のコントロールが難しい」「子供に怒鳴ってしまう」という訴えは、心療内科で相談できます。かかりつけ医に相談して紹介してもらう方法もあります。
Q2. 心療内科に行くことは、親として弱いということ?
まったく逆だと思っています。「自分の状態に向き合って、子供のために動く」という行動は、親として誠実な選択です。風邪をひいたら病院に行くのと同じ感覚で、ハードルを下げて考えていいと思います。
Q3. 薬を飲めば怒りはなくなる?
私の場合は「なくなった」ではなく「少し間が生まれた」という感覚です。薬の効き方は個人差があり、処方内容も人によって異なります。自己判断での服薬は避け、必ず医師に相談した上で判断してください。
まとめ
発達特性のある子を育てていると、親の感情も揺れます。それは弱さではなく、真剣に向き合っているからこそ起きることだと思います。怒ってしまった自分を責めるより、その状態に向き合って動くことの方が、子供にとっても自分にとっても大切でした。心療内科への受診、処方された薬、そして「子供のためにまず自分が整う」という視点——同じような状況にいるパパママに、この経験が届けば嬉しいです🦭
