発達障害の癇癪対応にキッズテント|購入2日目の変化

リビングの隅に置かれたキッズテントから顔を出す緑のパーカーの子あざらしと、外からしゃがんで見守る青いパーカーの親あざらし 日常の工夫・接し方

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「癇癪が起きたとき、この子が安心して気持ちを落ち着けられる場所はあるだろうか」

ADHD/ASDの子どもを育てていると、癇癪は避けられません。泣き叫んで何を言っても届かないとき、親にできることは限られています。

以前は別の部屋に移動させていましたが、それは「罰として隔離された」と子どもが感じてしまうリスクもある。療育の先生からも「自分で逃げ込める安心スペースがあるといい」とアドバイスをもらっていました。

そこで試したのが、リビングに置く子ども用のキッズテントです。

購入して2日目。弟にちょっかいを出して注意されたとき、泣きながら自分からテントに入っていきました。テントの中で少しずつ落ち着き、親が声をかけるタイミングも自然にできた。

この記事では、クールダウンの場所としてキッズテントを導入した経緯と、実際に子どもが使った様子を体験ベースでまとめます。

私はADHD/ASDと診断された子ども(年長)と1歳の次男を育てている父親・あざらし先輩です。専門家ではありませんが、日々の子育ての中で気づいたことを、実体験ベースで書いています。

なお、癇癪そのものへの向き合い方については、「ADHD子どもの癇癪、原因は親の可能性も?」の記事にまとめています。あわせて読むと、この記事の背景がわかりやすいと思います。

この記事でわかること

  • クールダウンの場所として、なぜキッズテントを選んだのか
  • 購入2日目に子どもが自分からテントに入った実際のエピソード
  • テントを選ぶときに意識したポイント(デザイン・サイズ・置き場所)
  • 「罰の隔離」と「安心スペース」の違いについて考えたこと
  • 導入してまだ日が浅い段階での正直な感想

クールダウンの場所が必要だと感じた理由

わが家の場合、癇癪が起きたときの対応はだいたいこうでした。

泣き叫ぶ → 何を言っても聞こえない → とりあえず別の部屋に移動させる → しばらくして落ち着いたら話をする。

一見すると、それで対処できているようにも見えます。でも、ふと気づいたことがありました。別の部屋に連れていく=「あっちに行きなさい」という罰のように、子どもが受け取っている可能性があるのではないかということです。

親としては「落ち着くための時間」のつもりですが、泣いている子どもからすれば「怒られて追い出された」と感じてもおかしくない。

療育の先生に相談したとき、「安心できるスペースがあると、自分で気持ちを切り替えるきっかけになることがある」と言われました。ポイントは「親が移動させる」のではなく、「子どもが自分から行ける」場所をつくること。

その言葉がきっかけで、リビングの中にクールダウンできる場所をつくろうと考え始めました。

キッズテントを選んだ理由

クールダウンの場所として、最初は部屋の隅にクッションを置くだけでもいいかと思っていました。でも、子どもの視点で考えたときに、「見た目で”ここは自分の場所”とわかるもの」のほうが入りやすいだろうと思い、キッズテントにしました。

テントを選ぶときに意識したのは3つです。

①組み立てが簡単で、出しっぱなしにできること。
ポールを差し込んで布をかぶせるだけのシンプルな構造なので、大人一人で数分で組み立てられます。一度立ててしまえば常設できるので、毎回片づける手間もありません。

②リビングに置いても邪魔にならないサイズであること。
大きすぎると圧迫感が出るし、普段の生活に支障が出ます。子ども一人が入って座れるくらいのコンパクトなサイズが理想でした。

③「罰の場所」に見えないこと。
暗くて閉鎖的なものだと、閉じ込められている感じになりかねません。わが家が選んだテントは円錐形でてっぺんに旗がついていて、側面にはカラフルなイラストが描かれています。子ども自身が「入りたい」と思えるようなデザインかどうかは大事なポイントでした。

購入2日目に、子どもが自分からテントに入った

テントを買ってリビングの隅に設置した初日、子どもは興味津々で中に入って遊んでいました。「秘密基地みたい!」と嬉しそうだったので、まずは「ここは自分の場所」という感覚が持てたようです。

変化があったのは、翌日のことでした。

弟にちょっかいを出して、僕が注意したタイミングで、泣き出してしまいました。いつもなら泣きながらその場で暴れたり、別の部屋に走っていったりするパターンですが、このときは自分からテントに入っていきました。

テントの中で泣いている声が聞こえます。でも、暴れている感じではなく、泣きながら少しずつ落ち着こうとしているように見えました。

しばらくして、泣き声が小さくなってきたタイミングで、テントの外から「大丈夫?」と声をかけました。すぐには返事がなかったけれど、もう少し待つと自分から出てきて、少し落ち着いた状態で話ができました。

正直、「たまたまかもしれない」と思っています。でも、これまでになかった「自分でクールダウンする場所に向かう」という行動が出たこと自体が、ひとつの変化だと感じました。

キッズテントの中で少しずつ落ち着き始める子あざらしと、テントの外でそっと待つ親あざらし

「罰の隔離」と「安心スペース」は何が違うのか

テントを導入するにあたって、自分の中で整理したかったことがあります。それは、「別の部屋に移動させる」ことと「テントに入る」ことの違いです。

結論として、一番の違いは「誰が決めたか」だと思っています。

親が「あっちに行きなさい」と言って移動させるのは、親の判断です。子どもからすれば「追い出された」という体験になりやすい。

一方、テントが目の前にあって、子どもが自分から入る。これは子ども自身の選択です。「ここに行けば落ち着ける」と子どもが感じていれば、それは逃げ場であり、安心できる場所になる。

もちろん、テントがあれば自動的にそうなるわけではありません。「テントに入りなさい!」と怒りながら誘導したら、それは結局「罰の隔離」と変わらないと思います。

大事なのは、テントを「怒ったときに行かせる場所」ではなく、「自分で行ける場所」として位置づけること。普段から遊びの延長で使わせて、ポジティブなイメージを持ってもらうことが前提だと考えています。

正直、まだわからないことのほうが多い

導入してまだ日が浅いので、「これで癇癪が減った!」とは言えません。

今の段階で感じていることを正直に書きます。

よかったこと:

子どもが自分から入ったという事実。「ここに行けば落ち着ける」という場所が、少なくとも選択肢として存在するようになったこと。親にとっても、「どこで落ち着かせよう」と迷わなくてよくなったのは地味に大きいです。

まだわからないこと:

毎回テントに入るかどうか。興奮の度合いが強いときにも機能するかどうか。飽きずに使い続けてくれるか。こればかりは、時間をかけて見ていくしかないと思っています。

気をつけたいこと:

「テントに入りなさい」と強制しないこと。テントが「罰の場所」にならないようにすること。あくまで子ども自身の判断で使える場所として維持していくつもりです。

リビングでポール式のキッズテントを組み立てる青いパーカーの親あざらしと、ワクワクして見ている子あざらし

わが家が購入したテントについて

参考までに、わが家が購入したテントを紹介します。

楽天で購入したAnkooのキッズテントです。円錐形のポール式で、てっぺんに旗がついた城のようなデザイン。側面にはカラフルなイラストが描かれていて、子どもが見た瞬間に「入りたい!」と思えるようなテントです。

選んだポイントは以下の通りです。

・ポール式でしっかり自立する
ポールを組んで布をかぶせるシンプルな構造です。一度組み立てればリビングに常設できるので、毎回出し入れする手間がありません。

・子ども一人にちょうどいいサイズ
リビングの隅に置いても邪魔にならないコンパクトさです。

・入口から中の様子が見える
入口が開いているので、完全に閉じこもるわけではなく、親からも様子がわかります。カラフルなデザインのおかげで、子どもにとっては「閉じ込められる場所」ではなく「自分だけの秘密基地」という感覚で使えています。

わが家が購入したテントはこちらです。

クールダウンの場所づくりに正解はないと思いますが、「子どもが自分から入れる場所を用意する」というアプローチは、テントに限らず応用できる考え方だと思います。

よくある疑問

キッズテントはどこに置くのがいいですか?

わが家ではリビングの隅に置いています。子どもの普段の行動範囲の中にあることが大事だと考えています。別の部屋だと「行かされる感」が出てしまうので、生活空間の中に自然にある状態が理想です。円錐形のテントはリビングの隅に収まりやすく、常設していても圧迫感はそこまで感じません。

テントに入れば癇癪はすぐ収まりますか?

すぐには収まりません。テントの中で泣いている時間はあります。ただ、「暴れる」から「泣く」に変わるという感覚はありました。テントが魔法のように癇癪を止めるわけではなく、気持ちを切り替えるための「きっかけのひとつ」くらいに考えておくのがいいと思います。

何歳くらいから使えますか?

わが家では年長(5歳)の子どもが使っています。自分の意思でテントに入れる年齢であれば使えると思います。ただし小さい子(1〜2歳)の場合は、テントの中で転倒する可能性もあるので、必ず大人の目が届く範囲で使うことが前提になります。

癇癪への対応と、家庭での学びの環境づくり

癇癪の対応を工夫しながら、家庭での学びの環境も少しずつ整えていきたいと考えている方もいるかもしれません。

わが家では、子どものペースに合わせられるタブレット学習を検討しています。「急がせない」学び方を探している方は、以下の記事もあわせて読んでみてください。

ADHD/ASDの子どもの就学準備——家庭学習、何から始める?

発達障害に関する正確な情報は、国立障害者リハビリテーションセンター(発達障害情報・支援センター)でも確認できます。

「もしかしてADHDかも?」と気になる方は、ADHDセルフチェックツール(無料)も参考にしてみてください。

まとめ

癇癪が起きたとき、以前は「とにかく別の部屋に移動させる」しか方法がありませんでした。

キッズテントを導入して2日目、子どもが自分から泣きながらテントに入っていった場面を見て、「一人でクールダウンできる場所ができたんだな」と感じました。

まだ日が浅いので、毎回うまくいくかはわかりません。でも、少なくとも「ここに行けば落ち着ける」という選択肢が子どもの中にできたこと自体が、小さな前進だと思っています。

テントじゃなくても、段ボールの基地でも、お気に入りのクッションコーナーでもいい。大事なのは、「子ども自身が自分で選んで行ける場所がある」ということ。

同じように癇癪対応に悩んでいる方にとって、この体験が何かのヒントになればうれしいです。

癇癪への親の関わり方について詳しく書いた記事もあります。「ADHD子どもの癇癪、原因は親の可能性も?」もあわせて読んでみてください。

この記事を書いた人
あざらし先輩

30代後半・会社員パパ。ADHD/ASD特性を持つ5歳の子と奮闘中。専門医への相談・知能検査・週3の療育通所など、診断から支援まで経験してきた「ちょっと先を歩く先輩」として、同じ悩みを持つ親にリアルな情報を届けます。

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