切り替えが苦手な子にどう声をかける?父親が家庭で意識したこと【体験談】

日常の工夫・接し方

子どもが次の行動になかなか移れないとき、どう声をかければいいのか迷うことはありませんか。

保育園の準備、外出前、お風呂の前。親としては「そろそろ次に行きたい」と思っていても、子どものほうはまだ気持ちが切り替わっていないことがあります。

わが家でも、切り替えの場面は何度も悩みました。4本目の記事では、子どもの行動には意味があるのではないかと思うようになり、見方が変わってきたことを書きました。今回はその続きとして、切り替えが苦手な場面で、父親としてどんな声かけを意識するようになったのかを体験ベースでまとめます。

私はADHD/ASDと診断された5歳の子を育てている父親・あざらし先輩です。専門医への相談、田中ビネー知能検査、週3の療育通所を経験してきた立場から、療育の先生からもらったアドバイスも交えながら、家庭で試してきた声かけの工夫をまとめます。

この記事でわかること
・切り替えが苦手な子に、どんな声かけを意識したか
・療育の先生からもらったアドバイス
・伝わりやすかった話し方
・うまくいかなかった声かけ
・保育園の準備、外出前、お風呂の前で意識したこと

切り替えの場面で、声かけに悩むことが多かった

次の行動に移るだけなのに、なぜこんなに難しいのかと思った

親からすると、「着替える」「出かける」「お風呂に行く」などは、日常の流れの一つです。

でも子どもにとっては、今やっていることを終えて次に移るのが、思っている以上に大きな負担なのかもしれないと感じることがありました。

以前は、「なんでこんなに時間がかかるんだろう」「何回言えば動いてくれるんだろう」と思うことが多かったです。けれど、4本目までの流れの中で、子どもの行動にはその子なりの意味があるのではないかと思うようになってから、声のかけ方も少し見直すようになりました。

親のペースで言っても届かないことがあった

大人は次にやることが見えています。でも子どものほうは、今の遊びや今の気持ちのほうに意識が向いていて、こちらの言葉が入りにくいことがあります。

特に、何かに集中しているときや、気持ちがまだ次へ向いていないときは、親のペースで一方的に言ってもあまり届かないと感じました。

そこで、ただ「早くして」と言うのではなく、どうしたら少しでも届きやすくなるのかを考えるようになりました。

療育の先生からもらったアドバイス

声かけについて悩んでいたとき、療育の先生から2つのアドバイスをもらいました。

一つは、「先に予告してあげてください」ということでした。急に切り替えを求めるのではなく、「あと少ししたら次に行くよ」と事前に伝えることで、子どもが心の準備をしやすくなるということでした。

もう一つは、「ちゃんと目を見て話してあげてください」ということでした。遠くから声をかけるのではなく、子どもの近くまで行って目を合わせてから話すことで、言葉が届きやすくなるということでした。

この2つは、わが家でも実際に意識するようになってから、少しずつ変化を感じた部分です。もちろん毎回うまくいくわけではありませんが、声かけを考えるうえでの基本になっています。

なお、発達特性を持つ子どもへの声かけや支援については、国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害情報・支援センターにも参考になる情報があります。

伝わりやすかった声かけ

目を見て話すようにした

療育の先生のアドバイス通り、まず意識するようになったのは目を見て話すことでした。

親は忙しいと、立ったまま遠くから声をかけてしまいがちです。でも、それだとこちらの言葉が流れてしまうことがありました。

そこで、できるだけ子どもの近くまで行き、目を見て話すように意識しました。言葉の内容以前に、まず「今から話すよ」という状態をつくることが大事だったのだと思います。

同じ高さまで頭を下げて、目線を合わせた

目を見て話すこととあわせて、できるだけ同じ高さまで頭を下げ、目線を合わせることも意識するようになりました。

大人が上から声をかけると、急かされている感じや圧のようなものが出やすいことがあります。逆に、目線を合わせて落ち着いて話すと、少し受け取りやすくなる場面がありました。

先に予告するようにした

もう一つ意識するようになったのが、先に予告することです。

「あと少ししたらお風呂だよ」「もうすぐ出かけるよ」と事前に伝えるだけで、急に切り替えを求めるよりスムーズに動けることがありました。

急に「はい終わり」と言われると、子どもにとっては気持ちの準備ができていない状態です。療育の先生に言われてから意識するようになりましたが、予告一つで反応が変わる場面は確かにありました。

一つずつ、できるだけわかりやすく伝えるようにした

切り替えが苦手な場面では、一度にたくさん言わないことも意識しました。

「片づけて、着替えて、トイレ行って、出かけるよ」と全部まとめて言うより、まず一つだけ伝える。できたら次を伝える。そういう形に変えるようにしました。

手間はかかりますが、一度に全部を求めるより、結果的には進みやすいこともありました。

うまくいかなかった声かけ

長く説明しすぎると入りにくかった

親としては、理由までちゃんと説明して納得してもらいたいと思うことがあります。でも、切り替えが難しい場面では、長い説明は途中で入らなくなることが多かったです。

まずは短く伝える。そのあと必要なら少し補足する。その順番のほうがよかったのではないかと今は思っています。

感情的に強く言うと、余計に届きにくかった

何度言っても進まないと、親のほうも焦ります。ただ、感情的に強く言ってしまうと、子どもも気持ちが乱れて、余計に進みにくくなることがありました。

毎回落ち着いて言えるわけではありません。それでも、「強く言えば伝わる」とは限らないと感じてからは、できるだけ言い方を落ち着かせることを意識するようになりました。

場面ごとに意識したこと

保育園の準備では、今やることをはっきりさせた

朝の流れの中で親も焦りやすく、子どもも気持ちがまだ乗っていないことが多かったです。そこで意識したのは、「今やること」を一つだけはっきりさせることでした。できたら次を伝える。その積み重ねのほうが動きやすそうでした。

外出前は、急に切り替えさせようとしすぎないようにした

外出前は、遊びや別のことに気持ちが向いているところから急に切り替えるのが難しいことがありました。そこで、少し前から「もうすぐ出かけるよ」と予告することを意識しました。突然の切り替えよりは入りやすかったように思います。

お風呂の前は、親のタイミングだけで動かそうとしないようにした

お風呂の前も、親のタイミングだけで押し切ろうとするとぶつかりやすかったです。今の状態を見ながら、少しでも入りやすい言葉やタイミングを探るようになりました。正解があるというより、その日の状態を見て少し調整する感覚に近かったです。

それでも難しかったこと

テンションがすごく上がっているときは、声かけだけでは難しかった

声かけを工夫すると少し届きやすくなる場面はありましたが、テンションがかなり上がっているときは、それだけでは難しいこともありました。

そういうときは、「声かけを工夫すれば全部うまくいく」と思いすぎないことも大事なのかもしれないと感じました。

うまくいかない日があるのも普通だった

昨日は通じたのに今日はだめ、ということもあります。それでも、「まったく意味がない」と考えるのではなく、少しでも届きやすい方法を探していくことに意味があると思っています。

妻と話して意識したこと

切り替えの場面については、妻とも「怒らない」「一つずつ説明する」「先に予告する」ということを意識するようになりました。夫婦で同じ方向を向いていると、親の対応が少しぶれにくくなる感じがありました。

どういう言い方が届きやすいか、何が難しいかを夫婦で共有しておくと、次の場面でも生かしやすくなります。完璧な答えを出すというより、「こういうふうに言うと少し入りやすいかも」と話し合っておくだけでも意味がありました。

よくある疑問

切り替えが苦手な子には、すぐに効果が出る?

すぐに変わるとは限らないと思います。わが家でも、少し入りやすくなったと感じる場面はありましたが、毎回うまくいくわけではありませんでした。効果を急ぎすぎず、少しずつ合う方法を探す感覚が大事だと思っています。

目を見て話せば必ず伝わるの?

必ずではありません。ただ、わが家では、遠くから声をかけるより、近くで目を見て話したほうが届きやすいと感じました。療育の先生からも同じアドバイスをもらい、意識するようになった工夫の一つです。

うまくいかないときはどう考えればいい?

声かけを工夫しても難しい日や場面はあります。特にテンションがかなり上がっているときは、声かけだけでは難しいこともありました。毎回完璧でなくても、親の見方や関わり方が少し変わるだけで違う場面もあると感じています。

まとめ

切り替えが苦手な場面では、親の言い方ひとつで少し届きやすさが変わることがあると、わが家は感じています。

療育の先生からもらった「先に予告する」「目を見て話す」という2つのアドバイスは、シンプルですが実際に意識するようになってから変化を感じた部分でした。目を見て話すこと、同じ高さで伝えること、一度にたくさん言いすぎないこと。どれも特別な方法ではありませんが、少しずつ関わり方が変わるきっかけになりました。

もしわが家と同じように切り替えの場面で悩んでいるなら、まず「先に予告する」「目を見て話す」この2つだけ試してみてください。完璧にできなくてもいい。少しだけ意識するところから始めるだけで、届きやすさが変わる場面があるかもしれません。

次の記事では、実際にテンションが上がりすぎたときに、父親としてどんな対応を考えるようになったのかを体験ベースでまとめます。

この記事を書いた人
あざらし先輩

30代後半・会社員パパ。ADHD/ASD特性を持つ5歳の子と奮闘中。専門医への相談・知能検査・週3の療育通所など、診断から支援まで経験してきた「ちょっと先を歩く先輩」として、同じ悩みを持つ親にリアルな情報を届けます。

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