知能検査という言葉を聞いたとき、どう感じますか。
わが家の場合、保育園の面談の中で田中ビネー知能検査の話が出たとき、正直よくわかりませんでした。「何を調べるんだろう」「結果で何がわかるんだろう」という気持ちが先にあった気がします。
私はADHD/ASDと診断された子どもを育てている父親・あざらし先輩です。専門医への相談や療育も経験してきました。
今回は、子どもが4歳のときに田中ビネー知能検査を受けたときの流れと、結果を聞いたときに感じたことを体験ベースで書いていきます。
受診先探しから説明を受けるまでの記事では、相談や受診に至るまでの流れを書きました。今回はその流れの中にあった知能検査について、もう少し詳しくまとめます。
子どもの行動には意味がある?の記事とあわせて読むと、検査を受けたあとの「見方の変化」がつかみやすいかもしれません。
この記事でわかること
- 田中ビネー知能検査を受けることになった経緯
- 検査当日の流れと子どもの様子
- 結果を聞いたときの正直な気持ち
- 検査のあと、日常が変わったかどうか
- 受けてみてよかったと感じている理由

検査を受けることになった経緯
3歳児健診がきっかけで、区の療育に通っていた
わが家では、3歳児健診のころから子どもの発達が少し気になっていて、区の療育に通い始めていました。
そこから保育園とも情報を共有する中で、面談の場で「知能検査を受けてみませんか」という話が出ました。
園の先生から直接言われたというよりは、親として気になっていることを話す中で、保育園側から紹介してもらったという流れです。
田中ビネー知能検査とは何なのか、最初はよくわかっていなかった
田中ビネー知能検査は、子どもの知的な発達の状態を調べるための検査です。言葉の理解、数の概念、記憶、推理など、年齢に応じた課題を通して発達のバランスを見ていくものです。
ただ正直なところ、当時はそこまで詳しく理解していたわけではありません。「知能検査」という言葉に少し身構えた部分もありましたし、「テストで何か判定されるのかな」というぼんやりとした不安がありました。
なお、知能検査や発達に関する基本的な情報は、国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害情報・支援センターにもまとまっています。
検査を受ける前に感じていたこと
数値として出ることへの不安があった
検査を受ける前にいちばん気になっていたのは、「数値として結果が出る」ということでした。
IQという言葉は聞いたことがあっても、実際にわが子の数値が出てくると考えると、どう受け止めればいいのか少し不安がありました。高いのか、低いのか。それを知ったあと、自分の気持ちがどうなるのかがわからなかったのだと思います。
子どもには特に何も伝えなかった
検査のことを子どもに伝えるかどうかは少し迷いましたが、結果的には特に何も伝えませんでした。
4歳の子どもに「検査を受けるよ」と言っても、余計に緊張させてしまうかもしれないと思ったからです。保育園で受けるということもあり、普段の園生活の延長として自然に受けられるのではないかと考えていました。

検査当日の流れと子どもの様子
検査は保育園で行われた
わが家の場合、検査は保育園の中で受けました。病院やクリニックではなく、普段通っている園で行われたので、子どもにとっては環境が変わらない分、負担は少なかったのではないかと思います。
検査中、私は別室で待っていました。どのくらいの時間がかかるのか、どんなことをやっているのか、待っている間はやはり少し気になりました。
子どもは嫌がらず、普通に受けていたらしい
検査が終わったあとの様子を見る限り、子どもは特に嫌がることもなく普通に受けていたようでした。
事前に何も伝えていなかったので、本人は「テストを受けた」という感覚もなかったのだと思います。保育園で先生と何かやった、くらいの認識だったのかもしれません。
子どもにとって負担が少なかったのは、親としてほっとしたポイントでした。
結果を聞いたときの気持ち
IQが平均以上だとわかって、正直ほっとした
結果を聞いたとき、いちばん大きかったのは「ほっとした」という気持ちでした。
IQが平均以上だということが数値として見えたことで、漠然とした不安が一つ減った感覚がありました。それまでは「うちの子は大丈夫なのかな」とぼんやり考えていた部分があったので、数値として見えたことで少し安心できたのだと思います。
もちろん、IQが高い・低いだけで子どもの全部がわかるわけではありません。でも、数値として示されたことで気持ちの整理がしやすくなったのは事実です。
妻も同じようにほっとしていた
結果を聞いたとき、妻も同じように「ほっとした」と言っていました。
夫婦の間で受け止め方が大きくズレることもなく、「よかったね」「数値が見えて安心したね」という感覚を共有できたのは、わが家としてはよかったと思います。
検査のあと、日常は変わったか
正直、日常の過ごし方はあまり変わらなかった
検査を受けたあと、日常の過ごし方が劇的に変わったかというと、正直なところあまり変わりませんでした。
検査の結果を聞いたからといって、急に声かけの仕方が変わったとか、子どもとの関わりが一変したということはなかったです。
これは少し正直に書いておきたい部分です。検査を受ければすべてが変わるわけではないですし、受けたあとも子育ての悩みがなくなるわけでもありません。
ただ、療育の方針を決めるうえでは大きかった
一方で、検査の結果が今後の療育の方針につながったのは確かです。
検査結果をもとに、「どこに力を入れて支援していくか」「この子にはどういう関わりが合っているか」を考える材料になりました。
日常が劇的に変わったわけではないけれど、「この先どう進めていくか」を決めるための土台にはなった。受けた意味はあったと感じています。
検査や療育のことを考える中で、就学前に家でできることも少しずつ意識するようになりました。
家庭学習の教材をどう考えたかは、こちらの記事にまとめています。
→ ADHD/ASDの子どもの就学準備——家庭学習、何から始める?

うまくいかなかったこと
検査の前に、もう少し調べておけばよかった
振り返って思うのは、検査の前にもう少し「田中ビネー知能検査とは何か」を自分で調べておけばよかったということです。
当時は「園が紹介してくれたし、受けてみよう」くらいの気持ちで進めたのですが、検査の目的や見方を事前に知っておいたほうが、結果を受け取るときにもっと落ち着いて聞けたかもしれません。
数値を知れたことでほっとしたけれど、数値がすべてではないと後から気づいた
IQが平均以上だったことで安心した反面、「じゃあ数値が低かったらどう感じていたんだろう」と後から考えることがありました。
数値はあくまで一つの見方にすぎません。得意なことと苦手なことのバランスを知るための検査であって、数値の高低だけで判断するものではない。それは頭ではわかっていても、最初はどうしても数値に目が行ってしまいました。
今振り返ると、数値そのものよりも、「この先どう支援していくかの方針が見えた」ということのほうが大事だったと感じています。
よくある疑問
田中ビネー知能検査は何歳から受けられるの?
2歳から受けられる検査です。ただし、いつ受けるかは専門医や心理士と相談して決めることが多いと思います。わが家では4歳のタイミングで受けました。
検査を受ける場所は病院だけ?
わが家の場合は保育園で受けました。すべての保育園で受けられるわけではないと思いますが、自治体の療育機関や発達支援センターなどでも実施されることがあります。どこで受けられるかは、園や相談先に聞いてみるのがいいかもしれません。
検査を受けたら日常が変わる?
わが家の場合、日常の過ごし方が大きく変わったわけではありませんでした。ただ、今後の療育の方針を考えるうえでの材料になったのは確かです。「受けたら何かが劇的に変わる」というよりは、「この先を考えるための情報が増える」という感覚が近いかもしれません。
就学準備で家庭学習が気になっている方は、我が家が実際に教材を調べた記録もまとめています。
▶ ADHD/ASDの子どもの就学準備——家庭学習、何から始める?
まとめ
田中ビネー知能検査を受ける前は、「数値として結果が出る」ということに少し不安がありました。
わが家では、保育園の面談をきっかけに、4歳のタイミングで検査を受けました。子どもは保育園の中で検査を受けたこともあり、特に嫌がることもなく普通に受けていました。
結果を聞いたとき、IQが平均以上だとわかったことで正直ほっとしました。妻も同じ気持ちだったようです。
日常の過ごし方がすぐに変わったわけではありませんが、今後の療育の方針を考えるための材料にはなりました。受けた意味はあったと思っています。
もし検査を受けるかどうか迷っている方がいたら、「不安はあったけど、受けてみてよかった」というのが、わが家の正直な感想です。
1本目の記事では、子どもの発達が気になったときに最初にしたことを書いています。検査の前の段階から知りたい方はそちらもあわせてどうぞ。


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